
はじめに
Etherscanは、Ethereumブロックチェーンの取引データ、スマートコントラクト、アドレス情報などを閲覧できるブロックチェーンエクスプローラーです。ウォレット接続やアカウント作成なしで大半の機能を利用できるため、ブロックチェーンの基本を学ぶのに最適なツールです。
本ガイドでは、Etherscanの主要な機能とその活用方法について解説します。
1. アドレスやトランザクションの検索
Etherscanのトップページにアクセスすると、検索バーが表示されます。
ここに、調べたいアドレスやトランザクションハッシュ(TxHash)を入力すると、詳細情報を確認できます。
例:Vitalik Buterinのウォレットアドレスを検索する
- 検索バーにウォレットアドレスを入力
- 検索結果のページで、そのウォレットのETH残高、取引履歴、保有トークンなどを確認
- 小さなウォレットアイコンをクリックすると、保有するNFTも一覧表示

2. ガストラッカー(Gas Tracker)
Ethereumの取引手数料(Gas Fee)はネットワークの混雑状況によって変動します。Etherscanの「Gas Tracker」機能を利用すると、現在のガス料金や過去の推移を確認できます。
ガス料金の確認方法
- トップページから「MED GAS PRICE」をクリック
- ネットワークの現在のガス料金(低速・標準・高速)を確認
- トランザクション実行前にガス料金の変動をチェックし、最適なタイミングで送金
- さらにスクロールすると、ガス消費量が多いスマートコントラクトのランキングも表示
3. ウォレットのスマートコントラクト承認状況の確認
不正なスマートコントラクトに誤って承認を与えると、ウォレット内の資産が危険にさらされる可能性があります。「Token Approvals」機能を活用し、ウォレットがどのコントラクトに承認を与えているかを定期的に確認しましょう。
承認状況の確認方法
- トップページの「More」から「Token Approvals」を選択
- 「Connect to Wallet」をクリック、または検索バーにウォレットアドレスを入力
- ウォレットが許可したスマートコントラクト一覧を確認し、不必要な承認を解除
4. NFTのミント(Mint)
NFTのミント(Mint)とは、新しいNFTを発行するプロセスです。通常、NFTプロジェクトの公式サイトでミントが行われますが、サイトが混雑してアクセスできない場合、Etherscanの「Write Contract」機能を使って直接ミントすることも可能です。
NFTを直接ミントする方法
- OpenSeaなどで購入したいNFTのコントラクトアドレスをコピー
- Etherscanの検索バーにペーストし、詳細ページを開く
- 「Contract」タブを選択し、「Write Contract」をクリック
- 「mint」オプションを展開し、
- 価格(ETH)を入力
- 購入数量を入力
- ウォレットを接続し、トランザクションを実行
5. ウォレット間のチャット機能
Etherscanには、ウォレットアドレス間で直接メッセージをやり取りできる「Blockscan Chat」機能があります。この機能を活用すれば、ウォレットアドレスを通じて他のユーザーとコミュニケーションを取ることができます。
チャットの使い方
- トップページの「More」から「Blockscan Chat」をクリック
- メッセージを送信したいウォレットアドレスを検索
- 「Start Chatting」をクリックし、メッセージを送信
6. トークンの発行量や保有者情報の確認
特定のトークンの発行総量や保有者数を調べることも可能です。
例:Uniswap(UNI)トークンの情報を確認する
- CoinMarketCapなどでトークンのコントラクトアドレスをコピー
- Etherscanで検索し、トークンの詳細ページを開く
- 「Holders」タブをクリックすると、最大の保有者ランキングが確認可能
まとめ
EtherscanはEthereumエコシステムにおいて欠かせないツールであり、取引履歴の追跡、ガス料金の確認、スマートコントラクトの監視、NFTのミントなど、さまざまな用途で活用できます。
Web3初心者の方は、まず基本的な検索機能やガストラッカーを使いこなし、次第に高度な機能も試してみることをおすすめします。
Etherscanを活用し、ブロックチェーンの透明性を最大限に引き出しましょう!