第 1 章 🆕初陣 – GMGN 基礎知識

第1節:オンチェーンの基本概念

1.1 オンチェーン資産とは?

 オンチェーン資産とは、TGE(Token Generation Event)によって発行されたオンチェーン上の資産のことを指します。これにはmeme銘柄だけでなく、プロジェクトチームが運営する銘柄も含まれます。

 このような資産は、価値発見のプロセス(低時価総額フェーズ)や価値形成のプロセス(時価総額の成長)において、コミュニティが積極的に関与するため、通常強いコミュニティ力があります。

 なぜコミュニティが形成されるのか?

 多くのオンチェーンプロジェクトは、少人数のチームによって立ち上げられます。一方で、一般ユーザーは比較的低コストでコインを取得できるため、その価値を高めるために、自発的にプロジェクトを支援する行動を取ることがよくあります。

 そして、同じ目的を持つユーザーが集まることで、自然とコミュニティが形成されていきます。

 コミュニティの成長そのものがプロジェクトのプロモーションとなり、その目的はコインの価値向上やプロジェクトの成功に貢献することにあります。

1.2 オンチェーン資産を扱うべき理由とは?

 Cryptoにおける主要なビジネスモデルの一つが資産の発行です。

従来の産業構造では、プロジェクトの立ち上げ → VC投資 → 取引所上場 というプロセスの中で、多くの中間業者が介在し、最大の利益を吸収していました。しかし、前回のサイクルを経て、このモデルは持続不可能になりつつあります。最大の要因は、リテール(個人投資家)が業界の最下流に位置し、ほとんど利益を得られなかったことにあります。

 しかし、オンチェーンmeme資産の発行によって、この構造は大きく変わりました。

 Pump.Funの登場により、資産発行のハードルが大幅に下がり、その効率も飛躍的に向上しました。これにより、リテール投資家も時価総額10万ドル以下の銘柄を手に入れる機会が増え、市場の構造が大きく変化しました。

 現在、memecoin市場は爆発的な成長を遂げており、特にSolanaチェーン上では圧倒的な流動性と強力な富の創出効果が見られます。実際、時価総額10万ドル以下からスタートし、10億ドル以上へと成長するプロジェクトが次々と誕生しており、新たな市場機会が明確になっています。

 この市場では、短期のスキャルピングやスイングトレードによる高速投機から、中長期の資産配分を目的とした投資戦略まで、さまざまなトレードスタイルが成立しています。

 2024年11月から2025年1月末にかけて、memecoin市場全体の時価総額は400億ドルから1200億ドルへと急拡大しました。
資本の流入、投資家の参入、そして市場全体の急速な成長トレンドは、memecoinが今サイクル最大の市場テーマであることを証明しています。

 更に、トランプ前大統領によるmemecoinの発行を契機に、市場は一般層へとブレイクアウトを果たし、かつてない規模へと発展しました。

 新たな資産発行とトレードの時代は、すでに到来しています。

第2節:オンチェーン入門

2.1 なぜオンチェーンを学ぶべきか?

市場構造はダンベル型

  • トップ層 BTC / SOL + ロングテール・チェーン memecoin には富の創出効果がある。
  • 中央集権型取引所(CEX)に上場されているアルトコイン(VC資金によるプロジェクト) は価格上昇が困難で、多くは上場後に売り圧が発生し価格が下落する傾向にある。

飛躍的な成長の可能性

  • Solana 上では頻繁に「億り人」が誕生し、memecoin は市場のセンチメントに大きく左右されながら短期間で急騰する特性があります;
  • オンチェーンmemecoinは、最大で時価総額10億ドル以上に達する可能性があり、$Trumpは数百億ドル規模にまで成長しています。短期・中期・長期のいずれの視点から見ても、十分な投資機会があると言えるでしょう。

新たな市場セクターとトレンド

  • DeFi Summer、各L1チェーンのエコシステム拡大、Bitcoinエコシステム、AIエージェント関連コインなど、過去の主要トレンドはすべてオンチェーンから生まれてきました。オンチェーンこそがWeb3における新たな富の創出メカニズムであり、この流れを理解しなければ、市場のサイクルに適応することはますます困難になるでしょう。
2.2 オンチェーンで本当に一攫千金は可能か?

 低価格の銘柄を手に入れやすい環境が整っているうえに、オンチェーンプロジェクトの時価総額の上限は決して低くないため、一攫千金の成功事例が生まれることもあります。

しかし、低時価総額の資産はリスクが非常に高く、価値がゼロになる可能性も十分にある点には注意が必要です。

 利益を得るためには、試行錯誤に伴うコスト(損失)を受け入れ、膨大な時間と労力をかけて学び、実践することが不可欠です。

初心者のうちから大きな資金を投入するのは避け、まずは少額で試しながら経験を積み、段階的にステップアップしていくのが理想的でしょう。

2.3 基本操作

 CEX(中央集権型取引所)からオンチェーンへ資産を移動し、GMGNで最初の取引を完了する方法を解説します。

2.3.1 推奨環境

 オンチェーン取引を行う際は、PCの使用を推奨します。
CEX(中央集権型取引所)でのセカンダリーマーケット取引と比べ、オンチェーン取引では分析すべき情報量が格段に多く、チャート分析はその一部に過ぎません。

 初心者を脱した段階になると、オンチェーンデータの解析、コミュニティの動向把握、ホットトレンドの特定・追跡が重要になります。

 しかし、これらをスマートフォンだけでこなすのは難しく、効率的に作業を進めるためにもPC環境での取引をおすすめします。 また、オンチェーン取引では いかに低価格でコインを取得するかが勝敗を分ける大きな要素となります。そのため、多くのトレーダーはTelegramを経由してGMGNにログインし、スマートコントラクトを活用した取引を行っています。

2.3.2 GMGNログインと入金方法

 gmgn.ai にアクセスし、画面右上の「接続(Connect)」をクリックします。接続ウィンドウが表示されるので、「Telegram に接続」をクリックします。

「Telegram に接続」ボタンを押すと、以下のようなウィンドウが表示されます:

 これは GMGN AI の公式 Telegram BOT です。「Telegram を開く」をクリックして、BOTを開きます。 

 表示された画面には、Solana·Ethereum·Tron のウォレットアドレスがそれぞれ表示されます。

 また、リファラル(紹介)リンクも表示されます。友人にシェアできるリンクが表示されるので、「t.me」 から始まるリンクの使用を推奨します。

   この状態で、GMGNのサイトにログインできます。「Open Link」のリンクが表示されるので、それをクリックして確認を行います。

图像

 ログインが成功すると、画面右上に接続完了の表示がされることを確認してください。

2.3.3 取引所からの出金(CEXからの送金)

 取引所で SOL を購入 し、GMGN のウォレットアドレスへ出金を行います。矢印で示されたアイコンをクリックし、入金アドレスをコピーします。コピーしたアドレスを、取引所の SOL の出金アドレス欄 に貼り付けます。最初は最小額でテスト送金を行い、問題がないことを確認し、手順に慣れてから大きい金額の送金を行うことを推奨します。

2.3.4 初めての取引を終えて、新しい世界への一歩を踏み出そう!

 ウォレットに SOL を入金した後、$Trump を例に売買を行います。gmgn.ai にアクセスし、右上の「接続」をクリックし、「Telegram に接続」を選択してログインを完了します。 

 中央の「トークン/ウォレットを検索」を選択し、「trump」と入力するとトークンが表示されるので、クリックして選択します。

購入

  • 購入前に、画像右下に表示されている最初の三角アイコンをクリックし、ドロップダウンメニューを開き、「防御モード」を有効にします。
  • 右側の「購入」をクリックし、購入数量を入力(0.1 SOL)、その後「購入」をクリックします。

売却

  • 画面右側の「売却」タブを選択し、「100%」を選んで、売却ボタンをクリック。
  • これで、初めてのオンチェーン取引が完了。

備考:

  1. スリッページ
  • スリッページとは、トークンの売買時に、約定価格と現在価格の差をどの程度許容するかを示す割合のことです。スリッページを高く設定しすぎると、サンドイッチボット(フロントランニング)による攻撃を受けやすくなります。スリッページを低く設定しすぎると、市場が急変動している際に取引が成立しにくくなります。
  • 通常の市場 では 0.5% に設定すれば、問題なく約定するケースがほとんどです。
  • ホットな銘柄(急激な価格変動がある銘柄)では、10%程度までスリッページを引き上げる ことで、スムーズに購入できる可能性が高まります。
  1. MEV / サンドイッチボット(フロントランニング)
  • オンチェーンでトークンを売買する際、サンドイッチボット(MEV・最大抽出可能価値)による攻撃 に遭遇することがよくあります。
  • サンドイッチボットとは、トークンを購入しようとすると、ボットが注文を先回りして購入し、その後すぐに購入後の高値で売却します。この結果、買い注文がボットの取引に「挟まれる(サンドイッチされる)」形となり、不利な価格で約定してしまいます。その影響で、チャート上には長い上ヒゲまたは下ヒゲが出現することが特徴です。
  • 例えば、$ACT の取引において、本来 0.023 SOL で購入できるはずだった銘柄が、ボットの影響で 0.04 SOL で約定してしまうケースがあります。
  • 対策としては、スリッページを適切に設定することが重要です。ホットな銘柄では 10% に設定し、それ以外の通常の取引では 0.5% 以下に戻すことを推奨します。また、GMGN の取引画面で「MEV 保護」を有効化し、「防御モード」をオンにすることで、サンドイッチ攻撃を防ぐことが可能です。
  1. AMMプール/ LP
  • これらは DeFi の基本概念です。オンチェーン取引では、CEXのオーダーブック方式とは異なり、すべての取引が流動性プール(AMMプール)を通じて行われます。簡単に言うと、個々の売買注文が直接マッチングされるのではなく、プールを介して取引が成立する仕組みです。
  • 例えば、$ACT の AMM プールには 93 万ドル分の $ACT と 93 万ドル分の $SOL が存在します。 $ACT を購入すると、SOL をプールに追加し、$ACT を引き出すことになるため、$ACT の価格が上昇します。逆に、$ACT を売却すると、$ACT をプールに戻し、SOL を引き出すため、$ACT の価格が下落します。
  • LP(流動性提供者)は、特定の銘柄と SOL をペアでプールに供給することで流動性を提供する役割を担います。LP は取引手数料を獲得できますが、インパーマネントロス(無常損失)のリスクも伴います。この LP への流動性追加行為は、一般的に「プールに入れる(プールに流動性を追加する)」と表現されます。

第3節:オンチェーンスキャニング

3.1 オンチェーンスキャニングはすべての meme トレーダーに必須のスキル、先ずは全体のスキャニングから始める

  • GMGN の Pump ページを開くと、「新規作成」「完了間近」「取引開始」といった3つのカテゴリを見つけられます。また、各ページの右上にはパラメーターフィルターが用意されています。
  • Solana チェーンでは毎日数千~数万の新規銘柄が誕生しますが、その大半は詐欺、模倣、ゴミトークンです。GMGNのパラメーターフィルターを適切に活用し、価値のない銘柄を除外することが重要です。無駄な情報を排除することで、より精度の高い分析が可能になります。
  • 「新規作成」のカテゴリでは、時価総額・取引量・最低1 つのSNSを備えた銘柄を注目することをお勧めします。。例えば、時価総額20K 以上、取引量が100以上、最低1つの SNS(Twitter、Telegram など)がある等、プロジェクトの背景を調べ、ナラティブが魅力的かどうかを評価する必要があります。
  • 「完了間近」のカテゴリでは、時価総額、作成時間、Top10 の保有者を調べることが望ましいです。例えば、時価総額が50K以上、作成時間については、ほとんどの「魔王コイン(急騰する可能性があるコイン)」は5分以内に完売されるケースが多いです。Top10の保有者を調べる理由は、「仕手」が関連ウォレットで大量に保有し、全部売却してrugするリスクを避けるためです。例えば、銘柄の詳細ページにある「泡グラフ」、若しくはトレーダー一覧でフィッシングがあるかどうかを通して判断することが可能です。
  • 「取引開始」のカテゴリでは、時価総額を優先的にチェックする必要があります。最低でも 100K~200K 以上の時価総額があるものを選びましょう。PF外(PF: memecoinローンチプラットフォーム、以下略)へ上場した途端に暴落する PVP 銘柄(対人戦型)が多く存在するため、慎重な分析が必要です。また、多くの詐欺コインは時価総額を急騰させた後に売り抜ける Rug Pull を仕掛けます。ホルダーが極端に偏っていないか、新規ウォレットの割合が高すぎないかを確認することが重要です。取引量はボットによる操作が可能であり、時価総額も詐欺グループが意図的に引き上げることがあるため、エントリー前にホルダーの分布データを必ずチェックしましょう。

3.2 興味のある銘柄を見つけたら、様々なデータを詳しく分析する

  • まずは SNS(Twitter、Telegram コミュニティ、公式サイトなど)を確認し、プロジェクトの背景やナラティブをチェックします。ただし、詐欺リスクには十分注意を払う必要があります。その後、Twitter のフォローリストやフォロワーリストを確認し、機関投資家や有名プロジェクト、KOL(Key Opinion Leader)が関与しているかどうかを見極めるべきです。
  • 銘柄の名前やコントラクトアドレスをコピーし、Twitter で直接検索を行います。市場の FOMO(Fear of Missing Out)感情や最新の関連情報を把握し、初期段階でこの銘柄を発見したユーザーを特定してフォローすることで、トレンドの先取りが可能になります。銘柄で検索すると同名のものがヒットする可能性があるため、コントラクトアドレス検索の方がより正確な情報を得ることができます。
  • もしこの銘柄の作成者が過去に複数のトークンを発行していた場合、Rug Pull の確率を推測することができます。短期間に大量の銘柄を発行しているアカウントは、逃げるリスクが高い傾向にあるため、要注意です。

3.3 アドレスリストを構築し、より多くのプロジェクトを可視化する

 スキャニングを行う際、単に銘柄をフィルタリングするだけでなく、オンチェーンで自分専用のアドレスリストを構築することが重要です。各ウォレットアドレスの属性を適切に分類し、それぞれのトランザクションデータを活用して市場のホットトレンドを素早くキャッチすることで、より精度の高いトレードが可能になります。GMGN の「フォロー」機能、アプリ、Telegram の通知ボットを活用し、リアルタイムで取引通知を受け取りながらアドレスリストを定期的に更新し、継続的に観察・分析を行い、経験を積み重ねることが重要です。

  • 一般的なウォレットの種類を分類:ダイヤモンドハンド(長期保有)ウォレット、マーケットメイカー(大口トレーダー)ウォレット、KOL トレンドウォレットなど。
  • 特別なトレード手法があるウォレットの分類:短時間で高騰するトークンを頻繁にキャッチするアドレス、ローンチ後の第二波を狙うアドレスなど。

オンチェーンでのアドレスリスト構築方法

  • 人気プロジェクトのTop10トレーダーをチェックする: トップクラスのプロジェクトの取引履歴を分析し、早期参入して高利益を上げているウォレットに注目することで、彼らのトレード活動を参考にできます。
  • 著名な KOL をマークする:GMGN の検索欄で有名 KOL の名前を検索し、フォローすることで、トレンドをリアルタイムでキャッチできます。
  • 高い利益を上げているスマートウォレットをマークする: GMGN の「コピートレード」にある
  • 「トレーダーランキング」から、収益率の高いアドレスを見つけ、トレードスタイルを分析しながらウォレットをフォロー&メモしておくことで、有益なインサイトを得られます。
  • マーケットメイカー / 仕手のアドレスをマークする:トークンの価格が急激に変動するタイミングに大規模な資金を入金したアドレスは、マーケットメイカー、若しくは仕手である可能性が高いです。以下の特徴があるアドレスは特に注意すべきです:一度に大量の資金を投入(All-in)、ウォレット資金の動きが極端に大きい、ボットを活用して複数のトークンを同時に取引している等。マーケットメーカーと仕手のアドレスは、一般のアドレスと比べて、桁違いの活動ぶりを見せているため、時間をかけて考察する必要があります。
  • チームプレイ: 一つのプライベートキーを共有して、チームメンバーと一緒にアドレスリストを管理すると、より効率的な運用が可能です。最終的に、GMGN のフォロー機能を活用すれば、上の図ような管理画面ができます。

3.4 上級者向けアドレス収集テクニック:ホルダー分布と仕手

仕手の種類

  • 仕手ウォレット:トークンを大量に保有し、市場から買い集める(仕込み)ことで価格操作の基盤を築く。
  • マーケットメーカーウォレット(MMウォレット):ボリューム操作して、綺麗なチャートを描く。通常、取引頻度が極めて高い。
  • 投機仕手:市場が過熱している時期に、短期的に仕手として介入する。長期的なコミットメントはせず、投機性を重視。

仕手の特徴分析

  • 仕手ウォレット:必ずトップ100ホルダーに名を連ねるため、分析対象はこの範囲に絞れば十分。特に「二段階の横ばい」(価格が一旦落ち着く第2フェーズ)は、仕手が仕掛けるタイミングです。アドレス追跡とトランザクション分析が鍵となるでしょう。
  • MMウォレット: 主に取引頻度が指標となります。高値での売り抜け(ディストリビューション)や安値での買い支え(サポート)を繰り返し、底値を徐々に引き上げる役割を担う。この過程で、FOMO(追高買い)するリテール投資家の損切り資金を吸収しつつ、トークンをダイヤモンドハンド(長期保有者)や大口に流す。彼らと連携して、時価総額を押し上げるのが最終目的です。

アドレスデータベースの構築

 仕手が関わるプロジェクトを見つけるたびに、そのアドレスを保存しておきます。将来いつか役立つかもしれないからです。スマートマネーのアドレスなども同じ方法で記録していきます。

第一部 まとめ

 スキャニング + アドレスモニタリング + Twitter見回し + コミュニティ見回し + 長期的な観察 = オンチェーン狩り これが「忍耐の時間」です。ミームプレイヤーにとっては、これが基本的な姿勢であり、経験を積む修行期間でもあります。ここから少しずつ「藩士」として成長し、覇権を争う舞台に挑みます。そして、最終的には「将軍」へと進化していくのです。