11月26日、Telegramの2024年上半期における未監査の財務報告書によると、同社のデジタル資産価値が前年末の約4億ドルから13億ドルに急増したことが判明しました。
この増加は、暗号資産「Toncoin」に関連する収益や取引に支えられており、同社が直面する財務的課題への重要な緩衝材となっています。
Toncoin関連の取引がもたらす利益
Telegramは、Toncoinを小規模企業がアプリ上で広告を購入する唯一の方法として採用する独占契約に基づき、今年上半期に3億5,300万ドルの収益を得ています。
また、さらに3億4,800万ドル分のToncoinを売却しました。ただし、この独占契約は10月1日に終了しています。
Telegramは財務報告書の中で、「大量のToncoinを保有しており、その市場価値の変動リスクを負っている」と認めています。さらに、創業者であるパベル・デュロフ(Pavel Durov)氏がフランスで拘留されて以来、Toncoinの価格が変動していることも明らかにしました。
売上成長と収益の飛躍
Telegramの2024年上半期の収益は5億2,500万ドルで、前年同期比で190%増加しています。そのうち、約半分にあたる2億2,500万ドルは、未公開の企業との単発取引によるものです。
同社は今年の上半期に3億3,500万ドルの税引後利益を計上しており、この数字は2023年通年の収益(3億4,200万ドル)および当期損失(1億7,300万ドル)を大きく上回るものです。
Telegramは、デュロフ氏が法的問題を抱える中でも、デジタル資産を活用して収益の飛躍的な成長を遂げています。
同社は初の年間黒字達成に向けて順調に進んでおり、Toncoinやその他のデジタル資産がその成長を支える重要な柱となっています。
今後、Toncoinの価格と市場動向がTelegramの財務状況にどのような影響を与えるかが注目されます。