世界最大の資産運用会社ブラックロックのラリー・フィンクCEOは15日、金融資産のトークン化について「金融市場における次なる革新的展開となる」との見解を示した。

フィンク氏によると、将来的にすべての株式や債券にCUSIP番号に類似した固有の識別コードが付与され、すべての取引が統一された台帳上で記録されることになるという。

また、投資家個人にも固有の識別子が割り当てられる見通しだ。

同氏は、トークン化のメリットとして、不正取引の防止に加え、即時決済の実現による株式・債券決済コストの大幅な削減を挙げた。

さらに、投資戦略の個別化や企業統治の効率化にも言及し、株主の議決権行使がより迅速かつ正確になると指摘した。

不動産、商品、ワイン、美術品といった実物資産のトークン化については、ブロックチェーン上でデジタルトークンとして所有権を表現することで、従来取引が困難だった資産の流動性が向上すると説明している。